相続放棄はこんな場合にも有効
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ケース1:遺産はもらわなくてもいいので、とにかく相続争いから抜けたい場合相続放棄は、相続人単位ですることができます。
つまり、「相続人の誰々は放棄するけど、誰々は放棄しない」ということが可能です。
(限定承認の場合は相続人全員で行う必要があり、この点が大きく異なります。)
「自分は遺産が要らないのだけど、他の相続人がもめていて協議がまとまりそうにない、だけど自分も相続人だから呼び出される・・・」といった場合、相続放棄をすると、初めから相続人ではなかったことになり、その協議に加わる必要がなくなります。
よって、相続放棄した人以外で遺産分割協議をし、遺産を分けることになります。「私は別に財産は欲しくない」という方や、「実際に跡を継ぐ人にすべての財産を渡せたらそれでいい」と思ってらっしゃる方は、相続人間で遺産分割協議をするよりもカンタンに済ますことのできる「相続放棄」手続きのほうが、後々面倒なことに巻き込まれる可能性もなく安心ですので一度相続放棄をご検討下さい。
もし、「こんな場合はどうなるの?」、「相続放棄したいんだけど手続きがわからない」など、ご不安に思われている方がいらっしゃいましたら、相続の専門家である当事務所にお気軽にご連絡くださいませ。 -
生前には全く音信不通で、一切関わりのない親族が死亡したというような場合でも、血縁関係上、法的にはその親族の相続人となってしまうのであれば、実生活においていかに遠い存在だとしても、その相続人は故人の遺産を相続することになります。ケース2:故人とは疎遠だったので、関わりたくない場合
例えば、幼い頃に生き別れた父親がいて、その父親が死亡したとします。
そして、その父親が借金をしていたとすると、父親の顔も知らないほど全く交流がなく、たとえ両親が離婚していたとしても、戸籍上あなたがその父親の子だということであれば、原則的には、相続人として、被相続人である父親の財産および権利・義務を相続します。
しかし、何十年もの間ずっと音信不通である場合などは、財産や借金の情報についても、全く分からない、調べようががないというケースが多く見られます。
このように、故人と疎遠だったので関わりたくない、故人にどんな借金があるか全く予想もできない、というときには、相続放棄手続きは非常に有効な手続きとなります。
相続放棄を申し立ててそれが認められた場合、その後にどんな借金が見つかったとしても、すでに相続放棄している相続人には、一切の支払い義務はございません。
故人と疎遠で、全く交流がない状態で、急に故人の借金についての支払いの請求が来た!
というようなときには、その故人に高額のプラスの財産があるという場合を除いて、念のため相続放棄しておくことをおすすめいたします。相続放棄について、下記のサイトでさらに詳しく解説しています。相続放棄について詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
→ 相続放棄を徹底解説!相続放棄のメリット・デメリット、費用、手続き方法、司法書士へのご依頼について